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剛好在十二國記網站看到的訪談內容 https://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/log/99.html

原文連結 https://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/author_comment/1.html 
(網站僅在11/29前限定公開,順便翻譯如下)

1991年から読み継がれる不朽の名作。シリーズ新作は、原稿枚数二千五百枚超。全四巻となる大巨編を紡ぎ出す著者に、「物語づくり」について伺いました――。

從1991年刊載至今的不朽名作。系列最新作是原稿已超越二千五百張,全四卷的大長篇。我們訪問了作者關於創作誕生的幕後ーー

――「十二国記」は先生の中で、いつ頃から存在した物語なのでしょうか。それは最初から、今のような物語でしたか。また、『魔性の子』をお書きになった時点で、「十二国記」の物語はどこまでが小野先生の中にあったのでしょうか?

編:「十二國記」的故事老師是何時開始構想的呢?一開始就已經像現在這樣嗎?此外,開始寫「魔性之子」時,小野老師對「十二國記」的故事發展到哪裡呢?

小野 基本的な世界設定は『魔性の子』を書いたときからありました。戴の話については、その当時に考えていた話から基本的なところは変わっていません。その他の話は、依頼をいただいてから考えています。

小野:基本的世界設定在寫「魔性之子」時就有了。戴國部份的話,當時的構想和現在基本上沒變。其他的部份就是接到委託之後才想的。

――物語を作られる時に、先にストーリーが湧いてくるのでしょうか? 登場人物の言葉には、名言といわれる印象的な台詞がたくさんありますが、シーンが浮かぶのでしょうか、あるいはキャラクターが先なのでしょうか。

編:在故事創作時,是先湧現故事情節嗎?登場人物有很多名言讓人印象深刻,是先浮現場景還是先有角色呢?

小野 物語が先です。着地点を決めてそこに至る道行きを考えてから、必要なキャラクターやシーンを用意します。

小野:是先有故事。決定了目標點後,規劃好如何前往,再準備必要的角色和場景。

――登場人物の名前や地名はどのように決めていらっしゃいますか? かなり難しく特殊な文字も使われていますが、どのように選ばれるのですか?

編:登場人物的姓名、地名是怎麼決定的呢?裡面用了不少難字、特殊字,又是怎麼選出來的?

小野 中国の人名辞典からピックアップしたり、漢和辞典を眺めたり。

小野:從中國的人名辭典挑的,也有翻翻漢和辭典。

――「十二国記」の世界の設定は、どこまで細かくお考えになっていますか? 地形、地図、政治や軍事、生活様式など。また、何か資料はおありですか?

編:「十二國記」的世界設定有多詳細呢?像是地形、地圖、政治、軍事、日常生活之類的。還有是有參考什麼資料嗎?

小野 大まかなところは漠然と考えていますが、細かなところは書く必要に迫られてから詰めていくことが多いです。あらかじめ詳細に決め込んでしまうと、説明しなきゃ! という衝動が生じるので、書く必要に迫られるまでは、あえて決めないようにしています。ただし、場当たり的に設定すると齟齬が起こりがちですから、大きなところから細かなところへと考えていくようにしています。とても迂遠な工程になるので、こんなに遅いのです、済みません。

小野:其實沒有很講究,不少細部設定是到不得不寫時才生出來的。如果一開始就設定得很詳細的話,會有股衝動覺得不說清楚不行啊!所以就等到非寫不可時再來決定就好。只是都這樣臨場設定的話,很容易會發生衝突,所以我會從大方向開始往細部考量。繞了遠路才寫得那麼慢,真不好意思。

――登場人物は、それぞれの立場や世代も異なる設定のなか、一人ひとりが深く描写され、毎回驚きを覚えますが、多くの獣もまた性質や特徴が細かく描かれています。役割によって、特性を持たせて描かれるのですか?

編:登場的人物設定上都有不同立場、世代,而每個人都有很深刻的描寫,令人驚豔。此外,很多獸類的個性、特徵也描繪得很仔細,請問是因應角色需要才有那些特性的嗎?

小野 基本的には『山海経』から引いてきているのですが、『山海経』に登場する生き物は、獣というより怪物なので、生物っぽい感じになるよう、多少の改変は行なっています。あと、騎獣として使いたい場合、記述のままだと鞍の置きようのない獣もいますから、そのへんはそれなりに。

小野:基本上是引用自「山海經」的,不過裡面的生物與其說是野獸,還比較像怪物,所以為了看起來比較像真實生物,多少做了些修改。還有要當成騎獸來用時,照記載有些野獸是沒有地方放鞍的,這邊就照原樣沒有改。

――「十二国記」シリーズに影響を与えた作品(小説・映画・漫画など)がもしありましたら、教えてください。

編:「十二國記」系列是受哪些作品(小說、電影、漫畫等等)影響的呢?

小野 世界設定の発端となったのは、田中芳樹さんの『銀河英雄伝説』です。あとは「ナルニア国」シリーズ。『西遊記』と『水滸伝』からも大いに影響を受けたと思います。

小野:世界設定的起點是田中芳樹的「銀河英雄傳說」。還有「納尼亞傳奇」系列、「西遊記」和「水滸傳」也有滿大的影響。

――子供の頃(中高生くらいまで)、一番お好きだった物語は何ですか? 影響を受けた作品や作家はありますか?

編:小時候(大概到中學生為止)最喜歡的作品是什麼?有受到哪些作品、作家的影響呢?

小野 数え切れないほどあるのですが......。小学生の頃はバーネットの『小公子』が異様に好きだった覚えがあります。川端康成訳の本を貰って、事あるごとに読み返していました。ほかにあまり本を持っていなかった、というのもあるのですが。......と改めて振り返ると、小さい泰麒は、川端訳のセドリックの影響をもろに受けていますね。いま気付きました......。

小野:多到數不清了...。記得小學生的時候我超愛柏納特夫人寫的「小公子」。我拿到的是川端康成翻譯的版本,一直重複讀了好幾遍。其他的書就沒什麼留下的。...現在回想起來,泰麒的小時候完全是受到川端翻譯的cedric影響的呢。沒想到現在才發現。

――それでは、新作について伺います。十八年ぶりの新作『白銀の墟 玄の月』は二千五百枚を超える大長編です。書き終えた時のお気持ちを教えてください。

編:那再來就要問新作了。暌違了十八年的新作「白銀之墟 玄之月」,是超過二千五百張稿紙的大長篇。寫完時的心情是如何呢?

小野 お、終わった......。

小野:啊,終於結束了...

――物語全体の構図は既に執筆前から決まっていたのでしょうか。執筆を進めるなかで、物語が膨らんでいったのでしょうか。

編:作品整體內容的構想,是在下筆前就已經決定了嗎?還是說隨著故事進展,作品也跟著膨脹了呢?

小野 執筆前から決まっていました。膨らむより、むしろ削っています。下準備の段階で、かなり細かく詰めてしまうのですが、この段階ではまだ骨だけあって身がない状態なので、得てして詰め込みすぎてしまうのです。

小野:在下筆前就決定好了。比起膨脹,其實說瘦身更貼切。在準備開始時,已經塞了不少細部東西,但因為這時還只有骨架沒有身體,所以容易塞到過飽和。

――登場人物もかなりの数ですが、書き進めるなかで当初の予定よりも新たな人物が増えていったのでしょうか。

編:登場人數不少,在書寫過程中,有增加額外的新角色嗎?

小野 これも同じです。むしろ削っています。下準備の段階で、ここに一人こういう人物が要る、ここにもこういう人物が必要、という目算を立てますが、話を削ったせいで出番がなくなったり、登場人物が増えて読者が混乱するなと思うと一人のキャラクターに纏めたりして削ってしまいます。

小野:這題也是一樣的。角色其實是變少了。動筆之前會先大概估計一下,這邊需要一個這樣子的人物,那邊也需要一個,但隨著故事內容的刪減,出場的機會也不見了。另外登場人物太多的話,讀者也會搞混,因此就會把戲份集中一下,減少角色數量。

――今作は『黄昏の岸 暁の天』に続く戴国の物語であり、いよいよ消息を絶った王を捜すことになります。前作で、慶国や雁国をはじめとする諸国の助けがあって泰麒が帰還しましたが、その点についてもかなり描かれているのでしょうか。

編:本作是繼「黃昏之岸 曉之天」後,戴國故事的續集,終於要開始找下落不明的王了。而在前作中,以慶國、雁國為首,在諸國的幫助下讓泰麒回到了常世,那這次也會有其他各國的故事嗎?

小野 本作では戴の話だけ、と決めてありました。

小野:本作的話已經決定只有戴國的故事而已。

――山田章博さんが描くイラストは、いつも美しい作品ですが、今作の装画をご覧になった時の感想を教えてください。成長した泰麒の姿は、小野さんが作品の中で描かれ、イメージしたものと重なっていたのでしょうか。または、驚きだったのでしょうか。読者の皆さんからは、「立派になられて」「凜々しくなられて」等の声が多く寄せられましたが。

編:由山田章博老師所繪製的插畫,一向都是十分美麗的作品。請問初次見到本作的封面圖時,有什麼感想呢?在小野老師作品中描寫的泰麒,他成長的英姿和老師心目中的形象有一致嗎?還是說有讓老師吃驚的部份呢?讀者們的反應有「變得很出色」、「英姿颯爽」等等。

小野 登場人物の外見的なイメージは、書いてある以上のものは最初からないので、山田さんの絵を拝見して、「こんな感じだったのか!」と思うのが常です。その結果、キャラクターが膨らんで、別の作品にも出したくなる、ということがあったりします。

小野:登場人物外顯的形象,一開始就只有書中寫出來的部份,所以我拜見了山田老師的畫後,常常有「原來是長這樣子啊!」的感覺。結果就是角色開始膨脹,連在別的作品中都想讓他們登場。

――第一巻、第二巻の発売時、2020年に「書下ろし短編集」が刊行されることが発表され、大ニュースになりました。『白銀の墟 玄の月』は「戴国」に焦点が絞られていましたが、短編集は、陽子や楽俊をはじめとするお馴染みの登場人物たちの物語も描かれる予定でしょうか。

編:第一卷和第二卷開賣時,還發表了個大新聞,2020年會出版新的短篇集。「白銀之墟 玄之月」是聚焦於戴國的故事,那短篇集是本來就預定要寫陽子、樂俊等大家熟悉的角色嗎?

小野 基本的には、戴の話の落ち穂拾い、みたいな感じです。作品の構成上、出せなかった若干名には、短編に登場してもらおうと思っています。

小野:基本上比較像是寫戴國的故事時的副產品吧。在作品編排上有些人物沒辦法登場,就想說把他們寫在短篇集裡。

――お答えになりづらい質問かもしれませんが、描かれていてお好きな登場人物は?

編:這題可能有點難回答。有沒有哪位角色是寫起來很喜歡的呢?

小野 特にこのキャラクターが好き、ということはないです。書くぶんには、端っこに地味に存在する市井の人たちを書くのが好きです。

小野:沒有特別喜歡哪位角色。以寫作來說的話,我很喜歡寫在角落默默生存的市井小民。

――使ってみたい宝重はありますか?

編:有沒有想要用看看的寶重呢?

小野 なんか重い責任がついてまわりそうなので、遠慮しときます。

小野:總覺得很像要擔負很重的責任的樣子,我先pass

――今作はターニングポイントで、今後まだまだ物語は続くと、みなさん期待していると思いますが、長編の構想はありますか?

編:本作像是個轉捩點,大家都很期待之後的故事會如何發展。請問有長篇的構想了嗎?

小野 いまのところ、具体的なものはありません。よく「次は舜ですか」みたいなことを言われるのですが、全ての国の王と麒麟を出すつもりは最初からないです。王と麒麟の顔が見えてしまうと、それらの人々がずっといる、という形で世界が固定されてしまう気がするのです。続く王朝もあれば、倒れる王朝もある、というのがこの世界のコンセプトなので。

小野:目前是還沒有太具體的東西。常聽人家說「下一個輪到舜了嗎」之類的,但我從一開始就沒有讓所有國家的王和麒麟都出場的打算。因為如果看到了王和麒麟的形象,這些存在就會讓小說的世界很像是被固定下來一樣。有王朝會延續,也有王朝會衰亡,這才是十二國記的概念。

――最後に、新作を待ちわびていたファンの皆さん、これから『白銀の墟 玄の月』を手に取る皆さんにメッセージをお願いいたします。

編:最後,請老師對期待新作已久的粉絲們,還有之後才要入手「白銀之墟 玄之月」的讀者們說些話。

小野 続きをお待ちいただいた皆さんには、本当にお待たせしました、と言うしかないです。こんなにも長い間、待っていてくださってありがとうございました。ファンの方にも、初めて読まれる方にも、喜んでいただければ幸いです。

小野:對一直期待後續的讀者們,我只能說真的讓大家久等了。過了那麼久,很感謝大家還願意等我。不管是粉絲還是第一次接觸的讀者,希望這次的故事能讓大家滿意。

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